「2013年桜色の京都」   (御室仁和寺・大原三千院)

 大原は桜の風景も美しい場所ですが、何よりも苔やかえでの緑色がぴったりと似合う場所です。三千院に向かう店構えも、大変古めかしくて風情があり、何とも言えない雰囲気をかもし出しています。それは、もしかしたら緑がもたらすマイナスイオンの影響なのかも知れませんが、坂道を上がりながら、心が癒されるのは確かです。
 途中で、珍しい「しそアイスクリーム」なるものを見つけました。しその栽培と漬け物作りが盛んな大原ならではの味でしょう。僕は今回は甘い物はできるだけ控えようと思っていたので、ご相伴にはあずかりませんでした。
 大原三千院の境内には何種類もの遅咲きの桜が植えられていますが、参道の途中で見ることができる真っ白な桜は「不断桜」と呼ばれているそうです。こちらは、少し満開を過ぎていたでしょうか。京都の中心街と比べたら、気温が低い大原ですから、それでも満開を少し過ぎた状態で桜は僕たち観光客を待っていてくれたのでしょう。
 僕が大原を訪ねるのは、今回が三回目です。最初は高校の修学旅行で、次が妻と二人で、そして今回が一人旅で。大原といえば「みたらし団子」が印象に残っていますが、これも今回は遠慮。でも、遅めのお昼ご飯には、三千院そばの和食屋さんで、おいしい御膳を食べました。今回は坂道がやけに楽だと感じたのですが、登り切ってみてわかったのは、以前歩いた坂道とは違っていたのです。二回目のときには、レンタカーを使ったので、駐車場から坂道に入りましたが、今回は地下鉄とバスを乗り継いで来たので、バスの停留所から坂道に入ったのです。ちょうどいい運動になりました。
 一日目とは違い、二日目はお天気がいまひとつでした。ですから、青空を背景にした桜の画像はなかなか撮れなかったのが残念です。桜は青空によく似合います。
 さて、これからいよいよ三千院の中に入ります。桜はまだまだ満開だと聞いていましたが、どんな風景を楽しむことができるでしょう。期待してくださいね。

 今回も、僕は下鴨神社に立ち寄りました。縁結びの下鴨神社がなぜか好きなのです。そして、糺の杜(ただすのもり)の心清まる雰囲気も好きです。そして、今回の旅の最後を飾ったのは、なんと京都タワーからの景色。予定していた新幹線まであとわずかという段になって、なぜか高所恐怖症の僕は、京都タワーに挑戦せずに帰るわけにはいかないという強迫観念にとりつかれました。地上100メートルからの眺めは最高。もちろん、これが昼間だったら膝ががくがくしていたことでしょう。でも、自分の可能性を少し広げることができたような気がして、気分最高でした。今度はいつ京都に来ることでしょう。確実に言えることは、2年後の修学旅行の前に必ず数回は来ているはずだということです。お金を貯めなくてはね。(2013年6月9日・完)

 いかがでしたでしょう。大原といえば、苔の緑か紅葉の美しさを真っ先にイメージしますが、春先の桜がこんなに見事だとは思いませんでした。しかも、紅白の種類がいろいろなのです。いろいろな人から寄贈された桜が生長したので、様々な種類に恵まれているわけですね。特に、濃淡とりどりのピンク色の枝垂れ桜が見事でした。京都の中心からは少し遠い場所ではありますが、何度でも訪れたい名所です。さて、ここで大原三千院に別れを告げて、京都の中心に戻ることにしましょう。まずは、やはり鴨川の流れで癒されたい気分です。

 三千院の門をくぐる手前では、白色と薄桃色の桜の花が僕たちを迎えてくれました。その美しさは言葉では言い表せないほど。「三千院ならまだ桜が満開だそうだよ」という情報は、確かなものだったのです。しかし、その驚きと感動は、さらに続きます。大原三千院というと、紅葉の名所というイメージが強いのですが、境内は数種類の桜の木が乱立し、紫陽花の株の数もびっくりするほどです。さあ、皆さんを満開の桜の世界にお連れしましょう。

 嵐電(らんでん)の「御室仁和寺」駅にも、きれいなしだれ桜と御室桜が植えられていました。向かうは嵐山。嵐山の桜はもうすでに終わっていましたが、あるお店の前のしだれ桜だけがきれいに咲いていました。渡月橋から見る保津川は心を洗ってくれる思いです。高台寺のあたりの八重桜やしだれ桜もまだ満開の状態でした。ライトアップされた桜もまた情緒豊かです。僕は、祇園の街が大好きです。昔から空気が変わっていないような気がするからです。時間が許せば、ここでゆっくりと食事などしてみたい感じです。残念ながら、今回も高台寺と霊山護国神社の坂本龍馬と中岡慎太郎のお墓を訪ねることはできませんでした。今度京都の街に足を伸ばすことができるのは、いつになるでしょうか。まあ、そう先のことではないとは思いますが。

 仁和寺の御室桜の画像は、数え切れないほど撮影して来ましたが、その醍醐味はもう十分わかっていただけたでしょう。また、仁和寺の境内にあるその他の品種の桜の美しさも、少しはおわかりいただけましたか?特に、最後のある「普賢象」は、マリモのような丸く真っ白な花が魅惑的な桜でした。「幻想的」という言葉は、まさにこの桜のためにあるのではないかと思われるほどです。
 最初に触れたように、今回の仁和寺への訪問はほんの数日遅かったわけで、それでもこれだけの美しい光景が広がっているということは、満開の時期にドンぴしゃで訪れれば、驚くほどの別世界が広がっているだろうことは、容易に想像がつきます。さあ、これで一日目の目的は何とか達成できましたから、今度は嵐山電鉄で嵐山を回り、ホテルへの帰りに祇園と八坂の塔を訪ねてきましょう。八坂の塔のすぐ近くには、テレビで取材された名前を刺繍してくれるタオル屋さんがあり、そこで妻へのお土産を買う約束になっていたのです。

 今回の旅で、桜にも本当にいろいろな種類があるのだということがよくわかりました。「大沢桜」や「関山」などは八重桜の一種なのでしょうね。とても美しい花でした。また、かつてテレビでも話題を呼んだ「御衣黄」は、その淡緑色の花びらが実に幻想的で、思わず見入ってしまいます。これから紹介していく仁和寺の御室桜の最後にも、また登場しますから、楽しみにしていてください。

 4月の半ばになって、京都の街に桜を求めるなんて無理だと思われるかも知れませんが、同じ桜でも、寒桜や河津桜のように早咲きのものもあれば、4月の初旬をにぎわすソメイヨシノのような通常の桜もあれば、八重桜のように遅咲きの桜もあるのです。今回僕が見たかったのは、満開の御室桜でした。御室仁和寺に植えられているその低木の桜は、4月の中旬に満開の時期を迎えます。僕が京都に旅することができるのは、土曜日と日曜日だけなので、御室桜の満開の姿に出会うのは極めて難しい。今回も、満開から2日ほど遅い訪問だったようです。開花予想では13日(土)が満開のはずでしたが、天気のせいで満開が早めになってしまいました。もちろん、それでも見事な咲きっぷりには感動のひとこと。今回は、仁和寺の中に咲く、他の種類の桜の姿もカメラに収めることができました。
 さて、二日目はどうしようと言うことになって、ホテルのフロントで作戦を練りました。嵐山の桜は1日目に行って、もう終わっていることは確認済みだったので、他の場所を考えていたところ、大原三千院の桜がまだ見事に咲いているという情報を得て、即断。大原三千院は僕が大好きな場所の一つでしたし、しばらく足を伸ばしていなかったので、どんな光景が広がっているのか楽しみに、地下鉄とバスの長旅に出かけました。ホテルで得た情報は、間違ってはいませんでした。境内に植えられた数種類の桜は、止まった時の流れの中で、競うように咲き乱れていたのです。さあ、僕と一緒に、「桜色の京都」を旅してみませんか。きっと、心が癒されることでしょう。

2013年4月13日(土)・14日(日)